IELTSとTOEFLの比較

執筆者 | 2019年11月09日 | IELTS対策, TOEFL

目次

大阪梅田の英会話スクールPHILLIP JAMESです。

英語圏への海外留学を目指す際、まず必要になってくるのはIELTSもしくはTOEFLで必要とされるレベルの英語力を証明することです。

IELTSとTOEFL、どちらを受けてもよい場合が多くなってきているので、それぞれのテストの違いを比較し、チャレンジしてみたい方に絞って対策を練る!ということをお薦めします。

リーディングの違い

IELTSのリーディング

IELTSのリーディングは、60分で3つの長文を読みそれぞれ13-14問の問題に答えます。

内容は、多岐に渡りグラフや表などの説明を含むような学術的なものから、環境問題や文化歴史などを取り扱った新聞や雑誌の記事(一般に向けて、わかりやすく書かれた記事)の抜粋などがバランスよく出ることが多いです。

TOEFLのリーディング

一方、TOEFLのリーディングは、54-72分で3-4の長文を読み、それぞれ10問ずつの問題に答えなければいけません。

一般的に、TOEFLのリーディングの方がアカデミック度が高いとされ、科学系や工学系などの専門分野の論文がそのまま出題されることもあります。

ただし、TOEFLの場合すべてコンピューターでの回答になるため、選択問題や並び替えなど「自分の言葉で穴埋めをする」タイプの問題はでません。また、質問ごとに読むべき段落を指定してくれるので読む箇所が少なくても回答できるのも特徴です。

リスニングの違い

IELTSのリスニング

IELTSのリスニングは、40分で大学生や留学生の日常会話やディスカッションを聞いて質問に答える形式で、実際に聞き取った言葉の穴埋めなど「聞き取りながら回答できる」問題があることが特徴です。

TOEFLのリスニング

TOEFLのリスニングでは、会話や講義を全体を聞きたあとで問題を読み選択する、並び替えをするような「全体を理解していないと回答できない」問題が多く出題されるのが特徴です。

また、問題を事前に読むことができないため、リスニングの際の効率よくノートテイキングができるかも、重要になってきます。

IELTSとTOEFLのリスニングの一番の違いは、IELTSはイギリス英語がメインで、オーストラリアやスコットランド、アイルランド、アメリカなどの別のアクセントのあるネイティブスピーカーと、ときにはノンネイティブの留学生も会話に含まれているときもあります。

一方、TOEFLは北米の英語がメインの聞き取りになり、どちらの英語が聞き取りやすいかというのが、とても重要になってきます。

イギリスに留学の経験のある人なら、IELTSの方が俄然、聞き取りやすいでしょうし、日頃からアメリカ英語の英語教材に慣れている人は、TOEFLが簡単に感じるかと思います。IETLSを受験する、と決めた場合は、イギリスのTVドラマシリーズなどでイギリス英語のテンポやイントネーションに慣れておくとよいでしょう。

スピーキングの違い

IELTSのスピーキング

IELTSのスピーキングでは、実際の面接官と1対1での会話形式で試験が進みます。まず、簡単な自己紹介的なやりとりから始まり、家族構成や仕事や学校のことなど日常的なことを答えます。

日本でIELTSを受験する際は、海外旅行や海外滞在の経験を聞かれることも多く、一方で海外など留学先でIELTSを受験する際は、「日本について」聞かれることがあるので何かしら膨らませるネタを準備しておくことをお薦めします。

その後、試験官からカードが渡され、そこに書かれたことについて、自分の意見をまとめて発表します。そして、そのことについて試験官ともう少し掘り下げてディスカッションをする、という流れで全部で15分程度で終了します。

TOEFLのスピーキング

一方、TOEFLのスピーキングの大きな違いは、こちらもコンピューターでの試験となるため決められたタイミングで録音する形になるので、やりずらいと感じる人も多いかもしれません。

また、TOEFLではIndependent taskと呼ばれる自分の経験や意見を述べる問題と、Integrated taskと呼ばれる問題に関する文章を読んだり、用意された講義の一部やディスカッションを聞いたのちに内容を要約して意見を述べるという、総合的な能力が問われる形式の問題が3問答える形式になっています。

スピーキングに関しても、面接官が実際に目の前いるIELTSの方が、質問された後に、「〇〇ということですか?」と質問を自分がしっかり理解しているか確認ができるため安心感もあり、落ち着いて回答できるかと思います。

そのため、TOEFLではしっかり問題の傾向や答えを考えこむことなく、時間内に吹き込むための練習をしておく必要があるでしょう。

ライティングの違い

IELTSのライティング

IELTSでは、60分で2つのライティング問題をこなす必要があります。

1つ目は、グラフなどを自分の言葉でわかりやすく説明するもので150語以上。そして、二つ目は、自分の意見を議論するエッセイ形式(250語以上)で、環境問題や教育問題などがよく出題されています。

IELTSは手書きなため、語数も自分でカウントする必要があります。そのため、このぐらい書くと200語になる、というような感覚があるとライティングの構成がまとめやすくなります。

TOEFLのライティング

TOEFLのライティングでは、2つの文章を書かなればなりません。

一つはIndependent taskと呼ばれ、30分で指定された題材にそっての300語程度で意見を論理的に述べるいわゆるエッセイで、もう一題は、Integrated Taskでリーディングとリスニング後に内容を把握し、要約するというものです。

スコアの付け方の違い

IELTSは4つの分野(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)がそれぞれ1から9のバンドで評価されその平均がスコアとなります。

この際、スコアが0.5刻みで、繰り上げ換算となります。例えば、リーディング7.0、リスニング7.0、ライティング6.5、スピーキング6.5の場合、平均は6.75ですが、その場合繰上りで、トータルのスコアは、7.0となります。

TOEFLの場合は、各分野30点で120点満点でスコアで出されます。

費用の違い

IELTSの受験料は25380円、TOEFLの受験料は$235ドルとなっています。そのため、今のところ受験料の違いはさほどないと言えるでしょう。

しかし、TOEFLに比べて、IELTSの受験会場は少ないため、住んでいる地域からの交通費、また、当日万全の状態で受験したい場合などは、宿泊代などを踏まえ実際にかかる費用を考慮しましょう。

受験のしやすさの違い

TOEFLの試験会場と日程はこちらから確認できます。

東京だけでも20以上試験会場もあり、ほぼ毎週試験が実施されているため、自分の勉強のペースで受験日を決め目標を立てることが可能です。また、すべての試験をコンピューターでするため一日で終了するのが利点と言えます。

一方、IELTSは、英検とIDPというふたつの団体から予約が可能です。TOEFLに比べると、特に東京以外での試験会場が少ないこと、また頻度も少なめなため早めの予約が必須です。
https://www.eiken.or.jp/ielts/schedule/
https://ieltsjp.com/ielts-test-dates/

そのため、自分の勉強計画をしっかり練り、その日に力が発揮できるように着実に対策を練っておくことが大切です。また、IELTSではスピーキングが後日という場合は、合計で2回試験会場に行かなければならないことも多くあります。

また、IELTSとTOEFLの受験のしやすさとしては、その違いを考慮することが大切です。IELTSはペーパー試験であること、スピーキングでは面接官と会話ができること、そしてイギリス英語中心であることです。

一方、TOEFLは、すべてコンピューターでの試験であること、アメリカ英語が中心であること、そして、スピーキングやライティングにも、必ずリスニングとリーディングの能力が問われるIntegrated taskがあることです。

どちらの方が、自分にあっているのかを見極めることでより効率よく対策を練り、高得点を狙いましょう。

一方で、「なぜIELTSもしくはTOEFLを受けるのか」という目的も重要で、イギリスの大学(大学院)留学が目的とはっきりしている場合は、IELTSを受けたほうが後々、イギリス英語に慣れているなど役立つことが多くあると思います。

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